トップ記事遠別農高「海外農業研修」ってどんなもの? ~ 歴史・目的・そして生徒たちの成長のストーリー ~

遠別農高「海外農業研修」ってどんなもの? ~ 歴史・目的・そして生徒たちの成長のストーリー ~

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1 はじめに

 なぜ、遠別農高は「海外」を目指すのか?遠別農業高校のホームページを開くと、そこには3つの大切な「学校教育目標」が掲げられています。(1)礼儀正しく、敬意と感謝の気持ちを持ち、節度ある行動がとれる人、(2)主体的に学び、探究を通して論理的に考え、正しい判断ができる人、(3)豊かな心で人を思いやり、有言実行するたくましさを持ち、周囲から信頼される人、となっており、机の上の勉強だけでは、この「たくましさ」や「主体性」を育てるのは簡単ではありません。だからこそ、遠別農高では生徒たちが未知の世界へ飛び出し、五感を使って学ぶ「海外農業研修」を大切にしています。

2 始まりのストーリー

 1994年、町と農協が動いた!この海外研修、実はとても深い歴史と地域の方々の熱い思いから始まりました。きっかけは「学校の危機」。1994年(平成6年)、遠別農高は生徒不足という大きな悩みを抱えていました。「学校をもっと魅力的にして、地域農業の未来を担う若者を育てたい!」そんな願いから、遠別町と同校教育振興会(遠別農協など)が立ち上がりました。町からの大きな補助を受け、「遠別農高の魅力アップの目玉」として初めて導入されたのが、この海外研修です。伝説の「第1回オーストラリア研修」記念すべき第1回目は、1994年8月11日、3年生17名がオーストラリア・ケアンズへと旅立ちました。当時の南山義男町長からの「未知の世界を体験し、いろんな感動をして、これからの生活に生かしてほしい」という温かい言葉を胸に、生徒たちは出発しました。 

3 ただの旅行じゃない!

 遠別農高ならではの「名物プログラム」。修学旅行のような観光旅行とは全く違います。生徒たちが一回りも二回りも大きくなって帰ってくる、2つの大きな特徴があります。
 ①農業と食の最先端を五感で学ぶ「産業視察」
  オーストラリアの大規模な農園(ファーム)や、ミルク工場、シーフード食品加工工場などを自分た 
  ちの目で見て回りました。遠別町や北海道の農業と何が違うのか、これからの農業はどうあるべきか 
  を、まさに「探究」する時間です。
 ②不安をはねのける!「英語で買い物&ホテルで自炊」
  この研修の一番の挑戦は、4泊の滞在中の朝食と夕食を自分たちで自炊すること。地元のスーパーマー  
  ケット(ストア)へ行き、教室で習った英語を必死に駆使して食材を買い出します。
 出発前、当時の三下素生生徒会長は「心配もあるけど、当たって砕けろのチャレンジ精神で頑張る」と語っていました。まさに教育目標にある「たくましさ」が試される、最高の成長ステージです。 

4 地域に支えられ、未来へつなぐ「海外農業研修」

 最初は「英語で買い物ができるだろうか」「自炊なんてできるかな」と期待と不安を交錯させていた生徒たちも、帰ってくる頃には、見違えるほどの自信と笑顔に満ちあふれます。この研修は、遠別町、そして遠別農協をはじめとする地域の皆さんの「応援」があって実現してきた名物行事です。
 近年は、海外渡航費高騰を受け、渡航先は韓国となっています。地域への「感謝の気持ち」を忘れず、海外で得た広い視野をこれからの生活や地元の未来に活かしていく。遠別農高の海外農業研修は、そんな「地域と生徒の未来を創る」大切な伝統行事です。

 

 ※写真はR7年度、韓国研修での写真。
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